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群落サンプル間の類似性
上述の作業でまとめられた毎木や林床の群落データは、種のリストと各プロットごとの量的測度(優占度)からなる。Q個のコドラートを用いて植物群落を調査した結果、全体でS種出現したとする。このようなデータは、下表の例のような種名と各プロットでのその種の量(相対優占度)のマトリクスにまとめられる。

 

種名 Plot1 Plot2 Plot3・・・・
ヨシ 94.32 96.54 80.95
セイタカアワダチソウ 3.94 0.25 7.33
メドハギ 0.83
ヨモギ0.50 1.33
アキノノゲシ 0.25 0.25 0.16
Cypers sp. 0.17
ノイバラ 2.18
イヌホオズキ 0.78
クワモドキ
アレチギシギシ 0.14
ツボクサ 0.18
クサヨシ 0.00
ヤブカラシ 0.00
しかしながらこの表は、そのままでは種の配列が学名や和名の順序であったり、また調査地点は調査したプロット番号の順番に単純に並べられているだけの場合が多い。このような種や地点の配列は人為的なものであり、群落の種の生態的関係を反映したものではない。そのため優占度マトリクスだけをながめていても、そこから何らかの生態学的パターンを見つけだすことは難しい。そこで、この種と優占度のデータを用いて計算によってプロットと種をグループ化する方法がいくつか考えられている。

 

 

 

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